出艇と撤収の判断

田吾作でございます。

FUNさんの所に掲載されていた安全に関する記事に対し、皆さんのブログで色々と意見交換がなされていたみたいで、「皆さん安全に対する意識が高いな」と感心しながら拝見しておりました。

釣果を優先しがちなカヤックフィッシングですが、自然の中で遊ぶわけですから、風や波等の自然災害、ならびに漁船等の接触などの人的災害に対する備えは、釣果よりも優先させなければいけないですよね!

経験豊富な方々の間で、色々な提案や意見等が出ているので、今さら大変恐縮ですが、今回は、田吾作の出艇・撤収の判断について記載したいと思います。

「それでは危ない!」とか、「そこはこうした方がいい!!」というご意見がありましたら、、是非、容赦なく厳しいコメントを頂ければと思います。

ちなみに、今回は文章のみで、非常に読みづらいと思いますので、読む方は覚悟して読んでください(笑)



■事前準備編
☆天候による出艇場所の決定

出艇場所の決定は、まずターゲットとなる魚を決め、有望なエリアを、知り合いやインターネットの情報、過去の経験、当日の天候等から決めるのですが、最も重要なのは当日の天候です。

この天候の判断。

これは、これからカヤックを始める方にとっては非常に難しいところだと思います。

なぜなら、風速5mでも風向きやエリアによって、凪な場所もあれば激荒れの場所もあるからです。

私が良く行く千葉エリアの場合、7m~8mの風速でも、風向きによっては、山や崖のおかげで、かなり沖にでない限り、問題なく浮けるポイントもあります。

それとは逆に、風向きによっては3~4mでも当日の潮流の状況と相まって、時として非常に危険な状態になる所もあります。

また、出艇場所がサーフの場合、殆ど風が吹いていないような状況でも、沖合で岸に向かって強い風が吹いている場合、岸際でのウネリが大きくなってしまう為に、出艇の難易度が非常に高くなる場合もあります。

そして、この風速による出艇の目安というのは、人に伝えるのも非常に難しいと思います。

あるフィールドについての話しなのに、言葉足らずで、エリアや風向きを伝えずに風速7m~8mでも浮けますよと言っても、その場所に行ったことの無い人には、「ありえない!!」と非難されることにもなるでしょう。

特に、釣りのポイントというのは、昔から伏せられる傾向があるので、上記のようなケースは往々にして起きやすいかもしれません。

では、風速何メートルならOKなのか。

少なくとも私の場合は、初めての場所の場合の目安は、予報で5m未満であれば、とりあえず現場に向かうことにしています。(浮く・浮かないは別ですよ!!)

それに対して、行った事のある場所では、エリアによってマチマチですが、過去の経験で判断します。

例えば外洋の場合は、予報が3m未満であれば、とりあえず現場に行ってみます。

そして、内湾の場合ですが・・・

同エリアで浮いている方なら納得してもらえる数字かと思いますが、上記に書いたとおり、他地域の方や同ポイントで浮いた事のない方が数字だけ見ると、数字だけが一人歩きをしてしまい、数字だけで全てを判断され非難轟々になる可能性がるので、具体的な数字は、ここで書くのは控えさせて頂きます。

ただし、これは、何度も言いますが私の場合です!!

危険を感じる度合いというのは、個人の技術や体力、感覚によってマチマチです。

これから始める方、あるいは漕ぎがあまり得意でない方は、もっと低く見積もるべきだと思います。

特に、始めての場合は、凪が絶対条件だと思います。

そして、必ず経験者の方と一緒に浮くようにしてください。
(考えてみれば、田吾作のデビューの時は、YATAさん、medakaさん、木曜会のkohさんと、今考えると有り得ない位の豪華キャストにフォローしてもらってのデビューでした。)

ましてや、千葉の白浜みたいな外洋は、初心者の方は、例え凪でも行くものではありません!!

予報より、2~3mずれるなんてことは多々ありますが、白浜のような外洋は、その2~3mで海況が激変します。

以上のような天気の判断に欠かすことの出来ない天気予報サイトですが、田吾作の場合、以下の点に注意して天気予報サイトを見て、現場に向かう判断をしています。
(浮く判断ではなく、現場に向かう判断です!)

※天気予報を見る時の注意点(田吾作の場合です!!)
①天気予報は必ず複数のサイトで確認する

田吾作の場合、「GPV」、ならびに携帯サイト「海快晴」の両方を確認するようにしています。

この2つのサイトは、予報の元となる情報源が違うと聞いています。
(田吾作が勘違いしている可能性もあるので、ご自身で確認して下さい!)

よく複数の天気予報を確認した方が良いという話を聞きますが、情報源が同じ所を見るよりも、情報源が異なるサイトを見た方が、さらに安全度は高まると田吾作は考えています。


②つねに最新の予報をチェックする
予報は釣果情報と一緒で、鮮度が命だと思っています。

ですので、田吾作の場合、自分が利用する天気予報サイトの予報更新時間を意識しておき、なるべく最新の予報をチェックするようにしています。

特に海快晴は、携帯でもチェック可能なので、田吾作は、前日や当日の浮く前だけでなく、浮いている途中でも、たまにチェックしたりしています。


③予報は実釣時間よりも、先の時間まで必ず確認する
夜まで釣りをしないという理由で、夕方までの予報しかみないというのは、個人的には大変危険だと思っています。

例えばですが・・・

18時の予報:3m
19時の予報:5m
20時の予報:7m
21時の予報:15m以上

こんな予報の場合、浮いている時に、自分自身の許容範囲内とはいえ風が強くなったと感じたら、メッチャ注意が必要だと思っています。

というか、田吾作はビビリなので、上がっちゃう事が多いです。

逆に・・・・

18時の予報:3m
19時の予報:5m
20時の予報:5m
21時の予報:4m
22時以降の予報:さらに弱くなる

こんな予報の場合は、多少風が強くなっても、自分の許容範囲内の風の強さであれば釣りを続けます。

何が言いたいかというと、同じ許容範囲内の強目の風でも、強風に向かって強くなる風と、そうでない場合では意味合いが大きく異なるという事です。
(実は、後半に書いていますが、過去に苦い経験をしています・・・・)

ですので、田吾作は、自分の浮く予定の時間よりも、さらに先の時間の予報も確認するようにしています。


④予報は必ず自分の目で確認する
人から「明日は○m位だから浮けるよ!」と言われても、最後は必ず自分の目で予報を見て確認して下さい。

何事も百聞は一見にしかずです!!


⑤予報はあくまでも予報!
予報はあくまでも予報です。

大事なのは現況。

田吾作も、現場まで行ったものの、風が予報と違い強いために、何もせずに帰ったことが何度もあります。

貴重な時間と、ガス代や高速代といったお金を使っていくわけですから、「チョットだけでも・・・」と、ついつい思いがちですが、一番大切なのは命です!!

田吾作は、予報でいくら風が弱まるようになっていても、浮く浮かないの判断は、現場の状況を見てフィッシングに左右されないよう、冷静な判断をするようにしています。


■実釣編
いくら予報が穏やかだと言っても、現場に行って風が強ければ、海に出るのはもっての他です。

予報はあくまでも予報なので、現場にいって風が強かったり、強くなりそうな気配があれば絶対に無理は禁物です。

ここで注意する点は、現場に行った際に、他の人が沢山浮いていたとしても、自分が危険だと思ったら、絶対に浮かない事です。

また、釣りをしている最中に、風が強くなった場合も同様に、自分が危険だと判断したら、周りがいくら釣りを続けていても帰るべきです。

まだ残っている人は、自分よりもパドリングのスキルや体力、あるいは艇の風に対する性能が高いかもしれません。

つまり、風が強くなった時に周りの方は帰れても、自分が帰れない可能性があるだけでなく、残っていた方だけなら帰れたのに、技術や体力が足りない自分を助けようとしたせいで、残っていた人を巻き添えにしてしまう可能性もあるからです。

撤収は、自分だけでなく、他の人を巻き添えにしないという点でも、勇気をもって決断すべきです。



■装備編
安全に関する装備(PFD、ドライスーツ、フラッグ、予備パドル、リーシュ、防水パック等々)については、すでに様々な所で書かれているので、今更というのもあるので、ここでは記載しません。(←というか、ちょっと書くのが疲れてきたのもありますが・・・)



■番外編
☆カヤックフィッシングはスポーツ
誰でも簡単にできるカヤックフィッシングですが、ある領域から先に関しては、ハードで、非常に難易度の高いスポーツだと思っています。

難易度が高いというのは、技術だけでなく、遊漁船と異なり自分自身が船長なので安全や海に関する知識が必要な上、漕ぎで体力も必要だからです。

つまり、釣りの技術だけでなく、船頭の役割、さらにエンジンが自分自信という、一人3役をこなさなければいけないわけです。
(だから、最高に面白いし、釣った感が凄く大きいわけですが!!)

正直、オフショアのジギングや、大型魚を狙う釣り等は全くもって例外ですが、一般的釣りというのは、特段トレーニングの必要もなく、日常生活を送れる体力があれば十分楽しめているのではないでしょうか?

でもですね、カヤックフィッシングは体力が必要だと思います。

そして、釣れない日ほど、魚を求めて漕ぐので体力を更に使います(笑)

風が強いと、尚更です。

皆さんも、初めて浮いた日は翌日背中なんかに張りが出ませんでしたか?

恥ずかしい話ですが、体力勝負で漕ぎの技術が低い田吾作は、今でも風が強い日や沢山漕いだ日は、広背筋に張りが出ます(汗)

で、何故安全に関して書いているのに、こんな事を書くのかと言うと、パドリングのスキル向上や、体力トレーニングも、危険回避の為の備えだと田吾作は考えているからです。

いくら予報で凪、現場で浮いている時も特段問題ない風量だったとしても、そこは自然。

田吾作は、突然、天候が急変して風が強くなった時、無事に自力で陸に戻るには、パドリングの技術も大切ですが、最後は体力と精神力ではないかと思っています。

つまり、「体力と精神力、漕ぐ技術は、最後の最後で自分自身を守る究極の安全装備」だと考えているわけです。

いざという時に、岸に向かって一漕ぎでも多く、強く漕ぐために、パドリングの練習や、体力作りのトレーニングをしていますか?

恥ずかしい話ですが、田吾作も予測が甘かったために、沖合で強風に見舞われた事を何度か経験しています。

そして、出艇場所に戻れなかった事もありました。

しかも、それがbanzyのデビュー戦でした(汗)

予想以上に早く吹き始めた風に翻弄され、banzyをシートウイングラインでつなぎ、必死に陸を目指しました。

とはいえ、遠浅の盤州干潟での事で、強くなった時には、歩いて艇を引っ張れる潮位のところまで来ていましたが、エイが怖かったので漕いだのもあるんですが・・・・

ちなみに、この日は確か午前中ベタ凪、午後は夕方からGPVで南9mの予報だった日なのですが、昼頃に風向きが変わったので安全のために撤収を決断。

すると、岸間際で予報を大幅に上回る15m(MICSにおける海ほたるでの風速です)の激風に見舞われました。

あとちょっと撤収が遅れていたら、完全に保安庁のお世話になっていたと思います。

正直なところ、撤収時は風が強くなると予報されていた時間まで、まだ3~4時間あったのと、爆釣だったので、撤収するかどうか悩みました。

でも、なんか嫌な予感みたいなものが働いたのを覚えています。

ベタ凪の予報が外れて、沖合で陸風7~8mとうのは、往々にして有り得ることです。

風裏ではない、吹きさらしの風速7~8mの向かい風の中、漕いで帰るパドリングスキルと体力がありますか?
(ちなみに、ダメだと思ったら、無理に出艇場所に戻らず、出艇場所から離れた場所に風に対して斜めに漕いで帰ると、多少風の影響は受けにくいです!!)

もし、無理だと思うのなら、無理に沖まで出ずに、風の影響が少ない沿岸で浮いた方が良いと思います。

ちなみに、最近皆さん乗り換えている足漕ぎのカヤック。

これは、田吾作的にはめちゃくちゃ有りだと思います。

この間、FUNさんと並走しましたが、めちゃっ速でした!

安定感も十分だと聞いています。

上半身と比較して、力も持久力もある下半身の筋肉で進む足漕ぎカヤック。

足漕ぎカヤックなら、日常歩くことによって筋力を維持できる脚力で漕ぐわけなので、面倒くさい体力つくりのトレーニングなんていらないかもしれません。

「カヤックはあくまでも釣りのツールであって、パドリングなんてどうでもいい!」という方は、候補の1台に入れてみてはどうでしょうか?

FUNさんなら、パドリングの経験も十分な状態で足こぎに乗っているので、足こぎのメリットだけでなく、デメリットも含め、率直な意見を聞かせてくれると思います。

まぁ、足漕ぎとはいえ、過信は禁物でしょうけど。

カヤックフィッシングにおいて、沢山漕げることは安全だけでなく、釣果にも結びつきますよ!!

え?

田吾作ですか?

田吾作は、ターポンにしてからパドリングの楽しさに目覚めたのと、ドMで自分を虐める事が嫌いじゃないんで、もう体力が・・・となるまで、頑張って漕ぎます(笑)

by banzy1998 | 2010-06-14 21:59 | 安全について  

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