カヤックティップラン専用ロッド PADDLIST PSQ-TR72Mの御紹介

田吾作でございます。

この間の週末は、現場まで行ったものの、どんよりとした曇り空でテンションが上がらず浮かずに帰ってしまったので、釣行記は無し。
(田吾作はソーラー駆動なので、曇りや雨だと元気がでないのです・・・・)

そんなわけで、今回は先日発売になりました、カヤックフィッシング専用ロッドPADDLIST(パドリスト)のティップランモデル「PSQ-TR72M」の御紹介です。

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(時間がかかりましたが、ようやく発売になりました)




ここ数年で普及したティップランエギング。

ご存知のとおり、船をドテラ流ししながら釣りをするため、適度に風が吹いている状況が望ましいのですが、カヤックの場合、浮ける日が「海況が穏やかな日」である事が前提ですから、艇が殆ど流れないような日も多かったりします。

つまり、カヤックからのティップランエギングは、ロッドの可動範囲といった従来のカヤック特有の制限に加え、海況といった部分においても制限が発生するわけです。

そこで、今回発売になるカヤックからのティップランエギング専用モデルは、カヤックでティップランがやりやすい適度な風が吹いている日だけでなく・・・

「海況が穏やかなカヤックフィッシング日和 = ティップラン日和」

とする事をテーマに、開発を進めてきました。

それでは、適度に風が吹いている通常のティップランに適した日だけでなく、ベタ凪で艇が流れない日もティップラン日和にしてしまう「PSQ-TR72M」とは、どんなロッドなのか。

数ある開発コンセプトから、代表的なものを幾つか御紹介させて頂きます。


☆「PSQ-TR72M」の開発コンセプト
「PSQ-TR72M」は、以下のコンセプトに基づき開発・テストを実施しました。

①30g前後のエギを、着底が分かる範囲でキャストできること
穏やかな日に出艇する事が前提のカヤックフィッシングの場合、風が弱く艇が流れない事も多いです。

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(ベタ凪の穏やかな日に浮くのは最高ですよね!)


このような状況では、ピンポイントでイカが釣れる日は良いですが、そうではない場合、多くの方が広範囲を探るために、エギをチョイ投げしているのではないでしょうか?
「PSQ-TR72M」は、カヤックでの釣りがしやすい「無風~弱風」の環境でのティップランを意識し、艇が流れないような状況でも広範囲を探れるよう・・・

「カヤックからのティップラン = 着底が分かる範囲でのキャスト有りき」

をコンセプトに開発・テストを行いました。


②低負荷な状況でも、ティップでアタリが取れること
ティップに出るアタリは、ティップが入ったり、戻ったり、震えたりと様々な形で現れます。
その中でもラインテンションが抜ける事により現れるティップが戻るアタリに関しては、水平移動時にティップが適度に曲がっている事が望ましいです。
(曲がっていないと、戻らないですからね!)

しつこいですが(笑)

海況が穏やかな日に浮く事が前提のカヤックフィッシングでは、艇が「全く流れない or ゆっくり流れる」とういうケースが結構多かったりします。

このような状況で、ジャーク後の水平移動を行う場合、多くの方がロッドをさびいてやることで水平移動を実現しているのではないでしょか?

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この場合、水深が深い場所で重いエギを使っている場合は、ロッドをさびくだけでも十分な負荷がティップにかかりますが、水深が浅い場所で軽いエギを使用する状況の場合、ロッドをさびくだけでは負荷が低すぎてティップが適度に曲がらずに、戻るアタリに関してはアタリが取りにくかったりします。
「PSQ-TR72M」は、「水深30m以上 + エギ重量30g以上」という高めの負荷だけでなく、「水深15m以下+エギ重量25g以下」といった環境でロッドをさびくだけの低負荷でも、アタリがしっかりと取れることをコンセプトに開発・テストを行いました。


③深場でも30g前後のエギを容易にジャークできること
ティップランで使用するエギは、通常のエギよりも重いエギを使用します。

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(各社からティップラン専用エギが発売されています。)


先ほどは、低負荷時にも対応できるように開発・テストを行ったと記載しましたが、当然30mを超える水深で使用する事も多々あるわけです。
「PSQ-TR72M」は、低負荷な環境だけでなく、艇速1km超で流れるような海況の中、30mを超える水深で重いエギを使用するような高負荷な状況でも、容易にジャークができアタリが取りやすいよう開発・テストを行いました。


④身動きがしにくいカヤック上で、取り扱いが容易なこと
身動きがしにくいカヤックでティップランエギングをする場合、ロッドエンドを脇に挟んだ状態で釣りができるとは限りません。
安定性の良い艇に乗っていれば、横乗りする事も可能ですが、乗っている艇は人それぞれですよね。
さらに、PFDに関しても常に沈する事を想定しているカヤックの場合、昨今のボートフィッシングで使用される自動膨張式のPFDと異なり、固定浮力材ベストタイプのPFDが一般的です。

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固定浮力材タイプのPFDを着用した場合、リアグリップ長が長すぎると体とロッドエンドを脇に挟めない場合、ベストにロッドエンドが当たる事があり、非常に邪魔です。

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また、喫水の浅いカヤックで使用する場合、一般的なティップラン専用ロッドは長すぎると感じる事があります。
そこで、「PSQ-TR72M」は、身動きがしにくいカヤック上でのティップランに適したブランク長、リアグリップ長になるよう開発・テストを行いました。


⑤一日中使用しても疲れないこと
シーバスモデルの時と同様、喫水の低いカヤックに座って釣りをするという環境のため、常にティップを水平から上方向に保持する時間が多くなります。

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さらに、移動時にはパドリングにより腕に負荷がかかっている事に加え、ティップランという釣法はジャークを多用する為、使用するロッドには自重が軽いだけでなく、先重り感が少ないロッドバランスが求められます。
「PSQ-TR72M」は、座ったままの状態で釣りをするカヤックからでも軽快にジャークができ、使用者の腕への負担にならないロッドバランスになるよう開発・テストを行いました。



⑥掛けたイカとのやり取りが楽しめること
シャローでのキャスティングスタイルと違い、ティップランでは、イカがランディング直前まで浮いてこないために、イカの引き味を最後まで楽しむ事ができます。

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(イカの独特の引き味は最高ですよね!)


しかし、既にコンセプトにあげている、「30gを超えるエギを、容易にジャークできること」という項目からわかるように、ティップラン専用ロッドには、深場のエギを容易にジャークできるバット部からベリー部のパワーが求められのですが、パワーを上げ過ぎると、イカの引き味を損なう恐れがあります。

かと言って、引き味を重視しパワーを落とし過ぎると、深場でエギを思うように動かせなかったりします。

「PSQ-TR72M」は上記を踏まえ、重いエギを深場で容易にジャークできつつも、イカとののやり取りが楽しめるような絶妙なパワーに仕上がるよう、開発・テストを行いました。


⑦転覆した際に、竿が流出しないこと
これは、シーバスモデルでも挙げているコンセプトですが・・・
カヤックフィッシング専用と謳うからには、本コンセプトは外せません(笑)


以上のコンセプトを踏まえ開発された「PSQ-TR72M」には、以下の特徴があります。


■「PSQ-TR72M」の特徴
①ソフトチュープラーティップ

低負荷でもアタリが取りやすいようにティップが適度に曲がりつつも、キャスト時の負荷にも堪え、そしてイカの繊細なアタリが分かるティップ。

「PSQ-TR72M」は、それを実現するために、ソフトチューブラーティップを採用しティップ部とベリー部の繋ぎの部分にも特殊製法を採用しました。

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(この曲がりでチューブラーなんです!!)


このソフトチューブラーティップにより・・・・

・ベタ凪で艇が流れない状況でもキャストで広範囲を探れる

・高負荷環境はもちろん、「水深10m前後+エギ重量30g未満」の低負荷時にもティップが適度に曲がってくれるため、容易にアタリがとれる


といった事が可能になり、「ベタ凪のカヤックフィッシング日和 = ティップラン日和」に変えてくれます!

ただし、キャストとは言っても、あまり投げ過ぎると今度は着底が分かりづらくなるため、あくまでも「着底が分かる範囲内」でのキャストを意識しています。

また、キャスティングスタイルのエギングのように、全力でのフルキャストは破損の原因となるのでご注意下さい。

ここでは、低負荷時におけるキャスティングしてのティップランの様子を動画撮影しましたので、参考までにご覧頂ければと思います。

水深は15m前後。

使用しているエギはバレーヒル社からリリースされている、スクイッドシーカーの23g。

コンディションは、ほぼ無風でベタ凪と、非常に低負荷な状況です。

インターネット環境がソコソコの方は、高画質でご覧頂けると、「キャスト→着底→ジャーク」のあと、上記のような低負荷の状況でも、ロッドをさびいただけでアタリが取りやすいようにティップ部が適度に曲がっているのが御覧いただけるかと思います。




②喫水の浅いカヤックに適したブランク・リアグリップ長
カヤックとボートや遊漁船との大きな違いに、釣りをする際のアングラーのポジション(立っている or 座っている)、そして稼働範囲の自由度があります。

現在発売されているティップラン専用ロッドは、ボート等の遊漁船での使用を前提としている物が多く、7.5ft前後の物が大半です。

喫水の浅いカヤックに座って釣りをするカヤックフィッシングで、それらのロッドを扱うと、ロッドが長すぎるために操作性が悪くなったり、ガイドに絡みやすくなりロッド破損に繋がったりと、色々と扱いにくい場面が多々あります。

逆に、短すぎるとロッドとラインの角度が大きくなった時にジャークしずらくなります。

「PSQ-TR72M」は、モデル名にある72という数値にあるとおり、全長が7.2ftと既存のティップランモデルと比較して短めのロッド長になっており、カヤックという喫水の浅い艇で座って釣りをする環境において非常に扱い易く、リアグリップ長に関しても固定浮力材ベストタイプの救命胴衣を着用した場合でも邪魔にならず、ロッドバランスを損なわないような長さになっています。


③カヤックでのドテラ流しにおける艇速を意識したアクションとパワー
カヤックフィッシングとボートの違いは、上記に記載した喫水の違いや座って釣りをするか、立って釣りをするか・・・という環境の違い以外にも、釣りをできる海況という点でも大きく異なります。

つまり手や足といった人力で推進力を得るカヤックは、遊漁船等のエンジン船と比較して、風に対する限界値が圧倒的に低いのです。

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(これくらい吹くとツライですよね・・・)


そして、この風というのはティップランエギングでは、艇を流すという点において非常に重要な要素の一つです。
PSQ-TR72Mは、カヤックからのティップランがやりやすい適度に風が吹いている状況だけでなく、カヤックフィッシングを安全に楽しめる風速0m~3mの無風から弱風の状況も重視
低負荷な状況でもロッドをさびいてやるだけで、ティップが適度に曲がるため、アタリを明確に捉えることができます。
もちろん、低速1km~2kmという速さで流されるような一般的なティップラン向きの海況でも、曲がり過ぎる事はありません。
もし、このロッドで釣りにくいと感じる場合は、間違いなく安全にカヤックフィッシングをできる海況では無いので、撤収を意識した方が良いでしょう。
では、すでに低負荷時の動画を上の項目でアップしていますので、ここでは高負荷状況での動画をご覧頂ければと思います。

水深は30m超。

使用しているエギはバレーヒル社からリリースされている、スクイッドシーカーの35g。

大きめのパラシュートアンカーを使用しても、艇の流される速度が2キロ近くなってしまう高負荷なコンディションです。

内房とはいえ、カヤックからティップランをするにはチョット厳しく、コレ以上吹いたら撤収しようかなという状況ですが、容易にエギをジャークできる様子がご覧頂けるかと思います。

カメラに水滴が着いてしまい多少見にくいですが、ご了承願います。




④アタリが明確に目視できるブランクカラー
パドリストシリーズのブランクカラーはブルーですが、PSQ-TR72Mに関してはティップに出るアタリを見やすいように、ティップ部のみブランク、ガイドスレッドの色を鮮やかな黄色にしています。

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これにより、晴れや曇といった天候や、水色、偏光グラスの有無等に左右される事無く、明確にアタリを目視することができます!


⑤チタン小口径Kガイドの採用
全てのガイドにチタンフレーム小口径ガイドを採用しています。
(トップガイド以外は、オールKガイドです!)

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これにより、ロッドの軽量化だけでなく、先重り感を感じさせないバランス設定に仕上がっているので、疲労が軽減され、ジャークを多用するエギングが非常に楽になります。


⑥ロッド流出防止用D管を標準装備
すでにリリースされているシーバスモデルであるPSSシリーズと同様に、ロッドエンドに、スクリューキャップ式のロッド流出防止用D管を標準装備しました。

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(ロッドエンドのスクリュー式キャップを外すと・・・)


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(D管が現れます!!)


沈の可能性が高いサーフからの出艇・着岸時等に、ロッドと艇をバンジーコード等で固定することにより、沈によるタックルの流出を防ぐことができます。

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また、D管をロッドエンドに装備したことにより、D管がバランサーの役目も果たしており、先重り感を感じさせないロッドバランス設定にも貢献しています。
(疲労軽減、ジャークのしやすさにも貢献しています!)


⑦一つテンヤでも使いやすい!!
これは番外編ですが(笑)

カヤックフィッシング専用ロッドであるパドリストは、ターゲットとなる魚種や釣法を明確にしております。

当然、開発・テストは、ロッドに明記するターゲット(for Seabass や for Squid等)や、釣法(TipRun等)に特化して行い、問題点を徹底的に洗い出し改善することで、ロッドに明記したターゲットをカヤックから狙う際に非常に使いやすく楽しめるモデルに仕上げています。

結果、汎用性を求めて「帯に短し襷に長し」という状況にならないわけです。

ところが、今回リリースする「PSQ-TR72M」は、偶然にも一つテンヤにおいても中々の使い勝手に仕上がってしまいました(笑)

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(ステラ宮本さんが釣った真鯛)


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(FUN中世さんが釣った立派なアカハタ!)


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(田吾作の釣ったイナダ)


しかも、一つテンヤのラインシステムの主流はPE0.6号+フロロ2号と、一般的なティップランエギングのラインシステムと同じ。

つまり、スナップからエギを外してテンヤに付け替えるだけで一つテンヤが出来てしまうのです。

ちなみに、田吾作の場合ですが・・・

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田吾作は、マルキューさんがエコギアというブランド名で展開している「スイムシュリンプ」というソフトルアーをエビの代わりに使用しています。

これなら、わざわざ釣行の度に生餌を用意しなくても、タックルケースにテンヤと一緒にいれておけば、何時でも一つテンヤができます!

以上、ざっくりですが(たっぷりでした?)、ティップラン専用モデル「PSQ-TR72M」の製品PRでした。

価格等については、スミス社のHPにありますPSQ-TR72Mのページで確認をお願いします。

(PSQ-TR72Mの紹介ページ-->http://www.smith.jp/product/salt/paddlistsq/paddlistsq.html

カヤックでのティップランエギング用としてロッドの購入を検討している方は、候補の1本に是非加えてみて下さいm(_ _)m

by banzy1998 | 2012-10-29 22:43 | 製品紹介  

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